【リビング】
「ん〜と、左の部屋にする」
暫く考え込んでから、意を決するようにセルフィが答えると、アーヴァインは左側のドアを開けた。
心許ない光の届く範囲に見えたのは、白い布で覆われたソファと二つの椅子、それと背の低いテーブルと思しきものだった。壁際には背の高い棚が見えた。扉は磨りガラスのように思えたが、きちんと見ると埃で白くなっているのだと分かった。
ゆっくりと足を進めると、奥には暖炉が見えた。“紙は”どこに置いてあるんだろうとロウソクを動かすと、小さな火に照らされた視界の端、何かが動いたのが見えた。
『ーーーーっ!!』
声にならない声をあげて、セルフィはアーヴァインの腕にしがみついた。
「セルフィ」
良く知っている軽やかな声が聞こえた。それでもセルフィは自分の耳を完全に信じる事が出来ず、相変わらずアーヴァインの腕をぎゅっと握ったまま、おそるおそる目を開けた。
「リノア?」
「そうだよっ」
絶対遭いたくないモノに出遭ってしまったのだと思ったがそうではなく、リノアの姿を見てセルフィはやっと安心した。
「あったぞ」
こんな場所でも実に冷静な声にそっちの方を見ると、反対側に壁際に“紙”をピランと掲げたスコールが立っていた。横にある小さなテーブルの上に紙が置いてあるも見えた。リノアにセルフィを預けて、アーヴァインも“紙”をゲットした。
その後は、なんとなく迷惑そうなスコールを無視して、セルフィは強引にリノア組と行動を共にした。その後は何とか弱点もバレず、更に肝試しも無事クリアする事が出来た。
【ノーマルED】
← Prev
← Fanfiction Menu